1-3 個性についての考察

個性持ちの話をする前に、まずは個性の定義から考えてみます。

個性とは?

一般的な定義ではおそらく2つあって、1つは、アイデンティティ(自我、身元や素性の意味もある)、つまり他人と区別するための個性、対人関係や社会の役割を示す言葉。もう1つは、パーソナリティ(自己)、つまり他人から見た自分らしさとされている。メンタルヘルスでいうところのパーソナリティの考え方だと、先天的な部分は変わらないものとしてあるという考え方で、私が言う個性とは少し違うようだ。

私は個性の根本は完成させることができるものだと考えていて、思考や行動も、その個性に従って成すことができると思っている。つまり自分の中心に個性の星を据えるイメージだ。そして、もっと感覚=フィーリングを拠り所とした主観的なものである。

個性=自分を自分たらしめるもの(自分が自分として生きていくのに必要なだけの自意識)

・どんな世界にいてもブレないぐらいの自分の軸

・揺るがない発想の源

・自分の存在の意義を自分に示せるほどの確信・核心

・ブレないマインド

・不変的で死ぬまで朽ちないマインド

・自分に対する一番深い理解の総体

・完成された人格

・メタ認知の集合体+ブラックボックス(後述予定)

個性をなめるな

よく個性を便利な道具のように、スキルのように思っている人がいるが、間違っている。社会で仕事として利用できるにとどまると思っている人は間違っている。社会の中ですり減らすように個性は使い切るものだと思っている人は、間違っている。個性持ちの個性は何があってもすり減ったりしないし、市場価値で変わったりしない。

本当の自分探しとは?

よく自分を見つけるために、旅に出たり、人と関わって、その関係性の中で見つける、というような話を聞くが、実は自分を移す鏡を選び間違えると、まるで別人が移ることになりかねない。それは自分ではなく、別人である。

実は自分と対話するために必要なのは、人間関係や旅ではなく、自分の好きなこと・フィーリング(自分がどう感じ、どう思ったか)を知っていくことである。と、私は自分の経験を通して思うようになった。いわうるメタ認知ということになろうか。

ここでいう個性は自分のために存在するものであって、社会やそこにいる人々と比較して見つける個性・人とは区別されるもので、社会に役立てるための個性ではない。

自分の真理を見つけ、自分らしく生き、人生を築き、答えを出していく。そのための個性である。

世界はつまらない?

BBCドラマ『SHERLOCK』に登場するジム・モリアーティという人物が、

人生なんてつまらん。ただ、続くだけ。

BBCドラマ『SHERLOCK』(原作:アーサー・コナン・ドイル、脚本:スティーヴ・トンプソン)

と言うのだが、気持ちはわからなくもない。確かに何でもできてしまえば、面白いことは少なくなるかもしれないが、しかしながら、エンターテインメントというものは、自分に対しても通用するのだ。つまり、自分が面白いと思う世界を、自分に見せ続ける努力をすれば、世界は面白くなるのだ。それもまた、世界観の自由自在さということなのだ。まだ世界が人生が面白くないのなら、探し方が足りないのだ。人生を自分に面白いと思わせる必要が、義務があるのだ。面白い世界は、自分で作るべきものなのだ。

今回の一曲

スノードロップ / nano.RIPE

『食戟のソーマ 弐の皿』エンディング

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